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■ 夏に増える?痛風 気温が上がってビールがおいしい季節になってきた。仕事のあとの1杯は、 1日の疲れを癒してくれる。しかし、痛風のおもな原因のひとつは夏に欠かせ ないビールだという。 現在、約50万人が罹病しているといわれている痛風は、患者の95%以上が 男性。かつては50代に多かった病気だが、最近では30代で発症する人が増え ているという。痛風とはある日突然、足の親指の付け根の関節が赤く腫れて激 しく痛み出す病気だ。万力で締めつけられるような強い痛みが突然起こるので 「痛風発作」と呼ばれている。この発作を起こす人が夏になると増えるという。 痛風の原因は尿酸だ。これは、アルコールが体内で分解されるときに作られ るが、通常は尿と一緒に体外に排出される。しかし、夏は発汗などで尿量が少 なくなり、血液中の尿酸が多くなって体内組織に沈着してしまう。 また、ビールは尿酸の元になるプリン体がアルコール飲料ではもっとも多い (大ビン1本あたり日本酒1合の15倍)ために、飲む量の増える夏は要注意 となる。とくに避けたいのは、サウナや炎天下の激しい運動のあとに大量にビ ールを飲むことだ。 痛風発作は1週間から10日ほどでおさまるが、治ったわけではない。尿酸 値を下げなければ、発作を繰り返したり関節内に尿酸がたまってコブ状になる 「痛風結節」になったりする。健康診断で尿酸値が高いといわれている人は、 普段からお茶などで水分補給をして、尿をたくさん出すようにしよう。また、 肥満度が高い人ほど尿酸値が上昇しやすくなるので、ウォーキングなどの有酸 素運動を継続的に行なって体重を落とすように心がけたい。 飲酒は適正量を守ることが大切だが、夏場はとくにビールの飲みすぎに気を つけよう。また、夏バテ防止に効果がありそうなレバー、ステーキなどプリン 体の多いおつまみは控えめに。「風があたるだけで痛い」という痛風にならな いように、夏こそ気をつけよう。 |
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