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  こんなに違う!!天然と合成のビタミンC

                                                                                                        同志社大学教授 西岡一著

 
 ビタミン類が体に大切な役割を果たしていることは誰でも知っていますよね。とくにビタミンCは80年も前から、その重要性が知られていました。果物や野菜が不足すると出血しやすい壊血病という病気にかかりやすいことからビタミンCの役割がわかったのです。
 でも最近になって、ビタミンCはもっと多くの働きをしていることが次々と明らかになってきました。その主なものは次のとおりです。
1.活性酸素を消す
2.コレステロ−ルを調整する
3.インタ−フェロンを作る
4.コラ−ゲンを作る
5.ウイルスをやっつける
 
その結果、次のような効能があるとされている。
*********  省略 (詳細は下段の但し書きをご参照ください)   **********      
 なんと多くの役割でしょう。 現代人に特徴的なさまざまな健康不安や病気の心配を解消する重要な働きをしているのです。それにもう一つ、ビタミンCには他のビタミンやくすりと違う大きな特徴があります。それは摂り過ぎで害になることが全くないことです。

 ■ビタミンCを摂ることは健康、美容、そして長生きのパスポ−ト

だから思いっきり多くのビタミンCを摂ることは健康、美容、そして長生きのパスポ−トだといえるでしょう。
 しかしここで重大な事実があります。それは天然と合成のビタミンCの大きな違いです。
「同じビタミンCなら天然も、合成も同じではないの?」と思われる方も多いことでしょう。
しかし、私達の研究によれば、この両者、どうやらだいぶ違うのです。
 

合成ビタミンCは食品添加物
 ビタミンCの化学構造が明らかにされると、直ちに人工的な合成が始まりました。
合成すると安く大量生産ができ、大きな利益が期待できるからです。合成されたビタミンCは天然のものと化学的には同じです。
しかし果物や野菜の中にいたときとはすっかり違う顔を持っているのです。
 ビタミンCは酸化されやすい性質があります。この性質を利用して酸化防止剤として食品添加物に使用れています。つまり合成ビタミンCは食品添加物なのです。
合成ビタミンCを添加しておけば食品は長持ちするのです。自動販売機などで買える缶入りウ−ロン茶などには、ビタミンCが表示されています。
これをみた人は誰でもビタミンCも一緒に飲んでいると思うに違いありません。
しかしこれはとんでもない間違いです。
 ■ 活性酸素はガンや生活習慣病、それに老化の原因となる悪玉

 ウ−ロン茶の工場では、たしかに合成ビタミンCを添加しています。しかし皆さんが飲む時には、もはやビタミンCではなくなっているのです。
酸化されてしまって、もはやビタミンCではなくなっているのです。
つまり自分が犠牲になってウ−ロン茶の酸化を防止しているのです。
しかもこの時、重要な問題をひき起こします。それはの酸化反応で活性酸素を発生させるのです。
活性酸素はガンや生活習慣病、それに老化の原因となる悪玉ですからこれはこまります。
 

果物や果実をタップリとることが美容や健康につながることは常識です。
このことは私たちの経験からも明らかですが、多くの動物実験でも証明済みです。
私たちの細胞レベルの研究でそのメカニズムもわかっています。

 ■合成ビタミンCは活性酸素を消すどころか、むしろ発生させる。

 ここで私たちの研究をご紹介しましょう。大腸菌などの細胞に活性酸素(過酸化水素など)を作用させて、生存できないようにしておきます。
これに果実のジュ−スなどを与えますと、細胞が生き返ることを見つけています。
その理由は、細胞の中で発生した活性酸素がジュ−スのビタミンCで消されるからなのです。
 この時、ジュ−スのかわりに合成ビタミンCを作用させます。するとどうでしょう。
細胞は生き返らないのです。それどころかもっと死にやすいのです。
これは合成ビタミンCが活性酸素を消すどころか、むしろ発生させることを意味しています 。

 

<但し書き> 

厚生労働省が栄養機能食品としてビタミンCの機能で表示できるのは「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。」であり、ここに発表されている西岡教授の記事は西岡教授の研究成果であって、現在厚生労働省が 基準を作成した栄養機能食品で、ビタミンCの機能として認めているものではありませんので、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。