■ひきしまった体づくりに「水中ウォーキング」 効果的に体脂肪を減らして筋力をつける水中ウォーキングは、エネルギー消 費が大きいわりにあまり疲れを感じない有酸素運動だ。これは、体温より低い 水の中で行なうため、心拍数が抑えられて息苦しさを感じないからだという。 そのため、幅広い年齢層に受け入れられやすい運動でもある。とくに水中ウォ ーキングは太りにくい体をつくるので、基礎代謝が落ちる中高年世代にはぴっ たりのフィットネスだ。 ただプールの中を歩くだけで、そんな効果があるものなのかと思われるかも しれないが、陸上運動の倍以上のエネルギーが消費されるという。それには (1)水の抵抗で体にかかる負荷が大きくなる (2)水圧に抵抗して呼吸するため心肺機能が高まり、体脂肪が燃えやすくなる (3)低温の水に体温が奪われ、それを補おうとしてエネルギーが消費される などの理由が挙げられる。 ウォーキング60分で約100キロカロリーが消費されるが、「基本動作」で水 中ウォーキングを10分行なうと約120キロカロリーが消費されるという。 「基本動作」とは、「ひざを高く上げて歩幅を大きく取って、かかとから着 地し、足の裏全体で床を踏みしめて、またひざを高く上げる動きを繰り返す」 こと。腕を振りながら、やや前傾姿勢で歩くのがポイントだ。浮力がかかるの で体がフラフラ揺れて最初は難しいが、じきにコツがつかめる。 さて、水中で歩いているとほとんど疲れを感じないが、プールから出ると予 想外に疲れを感じて驚くことがある。時間的には20分ほど、長くても1時間以 内にしよう。途中、体が冷えすぎないようにジャグジーやサウナで温めること をお忘れなく。 初夏が近づき、プールの水(温水プールでは30度前後)が心地よく感じられ る季節がやってきた。最近はトレーナーの指導プログラムがある公共プールや ジムなどが増えているので、試してみてはいかがだろうか。ただし、血圧の高 い方や持病をお持ちの方は、必ず医師に相談してから始めよう。 |